「事務所に入所したのに仕事が全然来ない」「毎月お金は払っているのに、このまま続けていいのか不安」——キッズモデルや子役の事務所に入所した後、こんな悩みを抱える保護者は少なくありません。
入所前の情報はたくさんあるのに、「入所後の現実」を丁寧に解説した記事はほとんどありません。本記事では、保護者の体験談をもとに、仕事の実態を正直にお伝えします。
現実を知っておくことで、過度な期待や不安を減らし、お子さんの活動を長く支えられるようになります。
子役事務所入所後の仕事実態
子役事務所に入所した後、月間の案件数は平均10件前後で、オーディションの打率は2.5〜10%程度が現実的な数字だと言われています。「入所すれば仕事が来る」わけではなく、書類審査・オーディション・決定のステップを経る必要があります。
- 入所後の月間案件数の実態(年齢・性別・事務所タイプ別)
- オーディション打率の目安と仕事が決まるまでの流れ
- 費用の元が取れるラインの目安と費用対効果の考え方
- エキストラと役付きの違い・見分け方
- 「案件が来ない」と感じたときのチェックポイント
葉ちゃん事務所に入ったらすぐ仕事が来ると思ってたけど…実際どうなの?



入所=仕事確約ではないんだ。月にどれくらい案件が来るか、打率はどれくらいか、リアルな数字を一緒に見ていこう。
入所後の仕事量 — 月にどれくらい案件が来るのか
以下のデータはすべて保護者の体験談や口コミに基づく参考値です。事務所・時期・お子さんの条件によって大きく異なります。特定の事務所の公式情報ではありません。
年齢・性別・事務所タイプ別の案件数の目安
| 条件 | 月間案件数の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 黄金期・女子(一斉型事務所) | 40〜50件程度 | 案内数であり書類通過は一部 |
| 黄金期・女子(振り分け型事務所) | 10〜20件程度 | 振られた案件は書類提出の確率が高い |
| 黄金期・男子 | 数件〜10件程度 | 女子に比べて少ない傾向 |
| 中学年(9〜10歳)以降 | 徐々に減少 | 雑誌・演技系にシフト |
| 平均的な黄金期 | 月10件前後 | 保護者の体験談による目安 |
黄金期の詳しい定義と年齢別の仕事量については黄金期・氷河期の解説記事も参考にしてみてください。
一斉型と振り分け型 — 案件数の「カラクリ」
「案件が月50件来る事務所と10件しか来ない事務所がある」と聞くと、多い方が良さそうに感じますが、実態は少し異なります。
- 一斉型(大所帯事務所): 所属者全員に案件情報を送信。案件数は多く見えるが、書類通過は事務所内での競争になる
- 振り分け型(少人数・選別型): マネージャーが「この案件はこの子に合う」と判断して振る。案件数は少ないが、振られた=書類が実際に提出される確率が高い
案件数が少ない=干されているとは限りません。事務所のタイプによって「届き方」が異なることを理解しておきましょう。
「売れっ子ほど案件数が少ない」逆説
もうひとつ知っておきたいのが「売れっ子ほど案件数が少ない」という逆説です。保護者の体験談によると、決定案件でスケジュールが埋まっている子には事務所が新規案件をあまり振らないため、案件数だけ見ると少なく見えることがあるようです。
逆に中堅以下の位置づけの子には幅広い案件が振られるため、案件数だけ見ると多く見えます。案件の「数」は実力や評価の指標にはなりません。
オーディション打率の実態
仕事が決まるまでの流れ
事務所から案件が届いても、すぐに仕事が決まるわけではありません。案件案内→事務所が書類提出→書類通過→オーディション呼ばれ→決定、という複数のステップを経て初めて仕事になります。
事務所から案件情報が届きます(一斉型は全員に、振り分け型は選ばれた子に)。
事務所がクライアントや制作会社に書類(宣材写真・プロフィール)を提出します。書類のみで落ちると連絡が来ないケースが多いと言われています。
書類通過後にオーディションが行われます。日程は前日告知が多いのが業界の慣習です。学校の時間は考慮されないことも多いため、スケジュール管理が重要です。
決定の連絡が来たら撮影・出演に進みます。不合格の場合は連絡がないケースも多くあります。
オーディション打率の目安
保護者の体験談をまとめると、オーディションに参加してから仕事が決まる確率(打率)は2.5〜10%程度が現実的だと言われています。月に20回オーディションに参加して、月1〜2件決まれば「普通〜良い」ほうだというイメージです。
| 月間オーディション参加数 | 位置づけ |
|---|---|
| 月2〜3回 | 少ない(黄金期ど真ん中でも決まりにくい) |
| 月10回前後 | 黄金期の平均的な水準 |
| 月20回前後 | 多い(打率2.5〜10%で月1〜2件決定) |
結果通知の目安
オーディション結果はいつ来るのか、という点も保護者の悩みのひとつです。保護者の体験談によると、案件の種類によって目安が異なるようです。
| 案件種別 | 決定連絡の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 演技案件(ドラマ・映画) | 当日〜翌日が多い | 3週間以上は実質不合格の可能性が高いとの声も |
| CM案件 | 1週間前後 | 「キープ(保留)」が多い |
| エキストラ | 前日決定もあり | ぎりぎりまで決まらないことも |
「キープ」という状態もあります。本命の子が何らかの事情でキャンセルした場合に繰り上がることがあるため、実質不合格でも本番直前まで通知が来ないケースがあると言われています。スケジュールを長期間押さえられてしまい、他の案件に参加できなくなることもあるため、対応に困る保護者も多いようです。
費用対効果 — 入所費用の元は取れるのか



入所費用が20〜30万円かかるって…これって元が取れるのかな。正直不安。



金額だけで見ると厳しい面もあるよ。でも「習い事」として捉える保護者も多いんだ。大事なのはお子さんが楽しめているかどうかだね。
費用の元が取れるラインの目安
大手スクール系プロダクションの年間費用(入所金+月謝等)は事務所によって大きく異なりますが、保護者の体験談ベースで整理すると次のような目安が聞かれます。
- トントンライン(費用=収入): 年間9万円程度の仕事で費用とギャラ収入がほぼ同額になる、という声があります
- 本当の元取りライン: 年間15万円以上の仕事で初めて「元が取れた」と感じる保護者が多い、との声も
費用対効果の考え方
金銭的な元取りだけで活動を評価するのは難しい面があります。多くの保護者が「レッスンで身についた礼儀・表現力・度胸・笑顔の出し方は他の習い事では得られなかった」と振り返っています。
- 礼儀・挨拶・立ち居振る舞いが自然と身につく
- 撮影現場・オーディションでの度胸・集中力が鍛えられる
- 表現力・笑顔のコントロールが上手になる
- 自分から挑戦する経験を積むことで自己肯定感が育つ
費用の詳細な比較は事務所の費用比較の記事、ギャラの仕組みについてはギャラ・報酬の相場の記事で詳しく解説しています。
エキストラと役付きの違い
エキストラとは何か
仕事の種類として大きく「役付き」と「エキストラ」に分かれます。この違いを知らないまま活動を続けると、後で混乱することがあります。
エキストラかどうかは、撮影スケジュール表(香盤表)の記載で判断できます。「EX〇〇役」と記載されていればエキストラ扱いです。「レギュラークラスメイト役」等、一見役名がついていてもエキストラのケースがあります。映りあり・セリフあり・クレジットありでも、制作予算次第でエキストラ扱いになることもあると言われています。
エキストラのリスクと活かし方
長期エキストラ(4ヶ月以上の拘束)の場合、その期間は他の案件に参加できなくなり、機会損失になった実例もあります。事前に拘束期間を確認することが重要です。エキストラはオファーが来ても断ることができます。
一方で、大所帯の事務所では「エキストラをこなすことでマネージャーに認知される→書類提出してもらえる→オーディションに呼ばれる」というステップアップの実例も保護者の体験談で語られています。入所直後で歴をつけたい時期は、エキストラでも積極的に参加する方法もあります。
| 区分 | 見分け方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 役付き | 香盤表に「EX」なし。役名のみ | 芸歴への記載・クレジット表記が基本 |
| エキストラ | 香盤表に「EX〇〇役」と記載 | 芸歴への記載扱いが異なる場合あり |
| グレーゾーン | 「レギュラークラスメイト役」等 | 役名があってもエキストラのケースあり |
「案件が来ない」と感じたときのチェックポイント
入所してしばらく経っても案件が来ない場合、以下の点を確認してみましょう。
- 宣材写真は最新か? 宣材写真が古いと書類で弾かれやすくなります。年1〜2回は更新することが推奨されています(宣材写真のコツはこちら)
- 振り分け型の事務所なら少ない案件数は正常 案件が少ないこと自体は問題ではないケースもあります
- 端境期(年齢・身長の微妙な時期)か確認 中学生役にも小学生役にも合わない年齢では通過率が下がることがあります
- 年度末(3月)は案件が少ない傾向 業界全体として3月は案件が少ないようです。季節的な波は気にしすぎないように
- 事務所に「方向性の相談」をする 「演技系にシフトしたい」等の方向性の相談はOK。「この案件を取ってほしい」という無茶なリクエストは避けましょう
入所後も状況が改善しない場合は、事務所の移籍を検討することも選択肢のひとつです。移籍のタイミングと手順については事務所の契約期間と移籍タイミングの記事を参考にしてみてください。
まとめ — 入所後の「現実」を知って、冷静に活動しよう
入所=仕事確約ではありません。書類審査→オーディション→決定のステップを経る必要があります。月に何件も仕事が決まらないのは決して珍しいことではなく、多くの子が同じ状況にいます。
- 入所後の月間案件数は平均10件前後(黄金期女子は40〜50件という声もある)
- オーディション打率は2.5〜10%。毎月仕事が決まるわけではないのが現実
- 案件数の多い・少ないは事務所タイプと実力の両方に影響。数だけで判断しない
- 費用対効果は金額だけでなく、お子さんの成長・体験も含めて評価する
- 現実を知った上で準備することが、後悔しない活動につながる
現実を知った上で挑戦したい方は、まずは無料オーディションから。テアトルアカデミーは全国12校舎で幅広い年齢のキッズを受け付けており、オーディション申し込みは無料です。入所するかどうかは合格後に改めて検討できます。
費用を抑えてまず試してみたい方には、登録制のキャストネットキッズも選択肢のひとつです。

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